2012年8月31日金曜日

=== 平成23年春 問15 ===


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問15

コンピュータシステムの構成に関する記述のうち,密結合マルチプロセッサシステムを説明したものはどれか。

ア 通常は一方のプロセッサは待機しており,本稼働しているプロセッサが故障すると,待機中のプロセッサに切り替えて処理を続行する。

イ 複数のプロセッサが磁気ディスクを共用し,それぞれ独立したOSで制御される。ジョブ単位で負荷を分散することで処理能力を向上させる。

ウ 複数のプロセッサが主記憶を共用し,単一のOSで制御される。システム内のタスクは,基本的にどのプロセッサでも実行できるので,細かい単位で負荷を分散することで処理能力を向上させる。

エ 並列に接続された2台のプロセッサが同時に同じ処理を行い,相互に結果を照合する。1台のプロセッサが故障すると,それを切り離して処理を続行する。



解説

複数のプロセッサが主記憶やファイルを共有し、並列処理できるシステムをマルチプロセッサシステムといい、次のものがある。

■密結合マルチプロセッサシステム
主記憶を共有する複数のプロセッサで構成され,各プロセッサは,共有主記憶上に存在する一つのOSによって制御される

■疎結合マルチプロセッサシステム
プロセッサごとに、主記憶があり、また、プロセッサごとに、独立したOSにより制御される

ア デュプレックスシステムの説明
イ 疎結合マルチプロセッサシステムの説明
ウ 正解
エ デュアルシステムの説明





2012年8月30日木曜日

=== 平成23年春 問14 ===


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問14

アナログ音声信号を,サンプリング周波数44.1kHzのPCM方式でディジタル録音するとき,録音されるデータ量は何によって決まるか。

ア 音声信号の最高周波数     イ 音声信号の最大振幅
ウ 音声データの再生周波数    エ 音声データの量子化ビット数



解説

サンプリング周波数は、1秒間に何個のデータをとるか
量子化ビット数は、1個のデータを何ビットにするか
1秒あたりのデータ量は、サンプリング周波数×量子化ビット数

そのため、正解は エ となる





2012年8月29日水曜日

=== 平成23年春 問13 ===


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問13

RFIDタグの特徴として,適切なものはどれか。

ア 磁性体に記録された情報を接触によって読み取る。
イ 赤外線を用いて情報を非接触で読み取る。
ウ 電磁波を用いて情報を非接触で読み取る。
エ バーコードで記録された情報を光学的に読み取る。



解説

RFIDとは、RFタグに内蔵したIDデータを電磁波を使って非接触で読み書きする技術

ア 磁気カードの説明 
イ 赤外線通信の説明
ウ 正解
エ バーコードリーダの説明





2012年8月28日火曜日

=== 平成23年春 問12 ===


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問12

メモリインタリーブの説明はどれか。

ア CPUと磁気ディスク装置との聞に半導体メモリによるデータバッファを設けて,磁気ディスクアクセスの高速化を図る。

イ 主記憶のデータの一部をキャッシュメモリにコピーすることによって. CPUと主記憶とのアクセス速度のギャップを埋め,メモリアクセスの高速化を図る。

ウ 主記憶へのアクセスを高速化するため,アクセス要求,データの読み書き及び後処理が終わってから,次のメモリアクセスの処理に移る。

エ 主記憶を複数の独立したグループに分けて,各グループに交互にアクセスすることによって,主記憶へのアクセスの高速化を図る。




解説

メモリへのアクセスには時間がかかるため、複数のメモリバンク(独立したグループ)に順番にアドレスを割り振り、各メモリバンクに交互にアクセスすることにより、高速化をはかることをメモリインターリーブという。
interleave という英語は交互に重ねるなどの意味がある。

ア ディスクキャッシュの説明
イ キャッシュメモリの説明
ウ これによって、高速化はできない
エ 正解





2012年8月27日月曜日

=== 平成23年春 問11 ===


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問11

主記憶のアクセス時間60ナノ秒,キャッシュメモリのアクセス時間10ナノ秒のシステムがある。キャッシュメモリを介して主記憶にアクセスする場合の実効アクセス時聞が15ナノ秒であるとき,キャッシュメモリのヒット率は幾らか。

ア 0.1    イ 0.17    ウ 0.83    エ 0.9



解説

実効アクセス時間を求める公式は以下。
実効アクセス時間=キャッシュメモリのアクセス時間×ヒット率+主記憶のアクセス時間×(1-ヒット率)

よって、ヒット率をxとすると次のような式が成り立つ
10x+60(1-x)=15
ここからxを計算すると、
x=0.9





2012年8月26日日曜日

=== 平成23年春 問10 ===


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問10

"LOAD GR, B, AD"は,ADが示す番地にベースレジスタBの内容を加えた値を有効アドレスとして,その有効アドレスが示す主記憶に格納されているデータを汎用レジスタGRにロードする命令である。

図の状態で,次の命令を実行したとき,汎用レジスタGRにロードされるデータはどれか。
LOAD GR,1,200


ア 1201    イ 1300    ウ 2200    エ 2300



解説

LOAD GR,1,200 とは
ベースレジスタ1の内容(100)+200=300番地 を 有効アドレスとし、その内容をGRにロードする の意味である
そのため、300番地の内容1300がGRにロードされる





2012年8月25日土曜日

=== 平成23年春 問9 ===


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問9

外部割込みが発生するものはどれか。

ア 仮想記憶管理での,主記憶に存在しないページへのアクセス
イ システムコール命令の実行
ウ ゼロによる除算
エ 入出力動作の終了



解説

割込みとは、実行中の処理を強制的に中断して指定された処理を実行することであり、ソフトウエアによる割り込みと、ハードウエアによる割込みとがある。
実行中のプログラムが原因で起こるソフトウエアによる割り込みを内部割込み、CPU 以外の周辺機器などにより起きるハードウエアによる割り込みを外部割込みという。

ア 内部割込み
イ 内部割込み
ウ 内部割込み
エ 正解。外部割込み





2012年8月23日木曜日

=== 平成23年春 問8 ===


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問8

整列アルゴリズムの一つであるクイックソートの記述として,適切なものはどれか。

ア 対象集合から基準となる要素を選び,これよりも大きい要素の集合と小さい要素の集合に分割する。この操作を繰り返すことで,整列を行う。
イ 対象集合から最も小さい要素を順次取り出して,整列を行う。
ウ 対象集合から要素を順次取り出し,それまでに取り出した要素の集合に順序関係を保つよう挿入して,整列を行う。
エ 隣り合う要素を比較し,逆順であれば交換して,整列を行う。



解説

ア 正解
イ 基本選択法
ウ 基本挿入法
エ バブルソート





2012年8月22日水曜日

=== 平成23年春 問7 ===


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問7

次の流れ図は,1から100までの整数の総和を求め,結果を変数xに代入するアルゴリズムを示したものであるが,一部誤りがある。どのように訂正すればよいか。


ア ①の処理を "0 → x"にする。
イ ②の条件判定を " i : 99"にする。
ウ ③の処理を "x + i → i"にする。
エ ④の処理を "x + 1→ x"にする。



解説

この流れ図で変数xに入れているのは総和である。
また、変数iには1から100までの数字を順にいれている。
繰り返しの部分は、iをxに足しては、iを増やしを、繰り返す。

こう考えると、最初にxには0を入れておかないと、それに、1~100を足したときに、正しい結果にならない。
そのため、①の部分でxには0を入れる必要がある。





=== 平成23年春 問6 ===


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問6

関数 f(x,y)が次のように定義されているとき,f(775,527)の値は幾らか。ここで,x mod yはxをyで割った余りを返す。

f(x, y): if y = 0 then return x else return f(y, x mod y)

ア 0    イ 31    ウ 248    エ 527



解説

これは、自分自身を呼び出す再帰関数である。

■1回目の前半
f(775,527)つまり、x=775,y=527で呼び出される。
yは0でないので第1引数にはy(527)、第2引数にはxをyで割った余り248を指定してもう1回、fを呼び出す。
つまり、f(527,248)で呼出してそれがreturnした値を返そうとする。
まだ1回目の呼び出しは終わっていないことに注意

■2回目の前半
f(527,248)つまり、x=527,y=248で呼び出される。
yは0でないので第1引数にはy(248)、第2引数にはxをyで割った余り31を指定してもう1回、fを呼び出す。
つまり、f(248,31)で呼出してそれがreturnした値を返そうとする。

■3回目の前半
f(248,31)つまり、x=248,y=31で呼び出される。
yは0でないので第1引数にはy(31)、第2引数にはxをyで割った余り0を指定してもう1回、fを呼び出す。
つまり、f(31,0)で呼出してそれがreturnした値を返そうとする。

■4回目
f(31,0)つまり、x=31,y=0で呼び出される。
yは0なので、31を返す。
ここで、4回目に呼ばれたfは終了して、3回目の呼出しに戻る。


■3回目の後半
f(31,0)が返した値(31)を呼び出し元に返し、終了。

■2回目の後半
f(248,31)が返した値(31)を呼び出し元に返し、終了。

■1回目の後半
f(527,248)が返した値(31)を呼び出し元に返し、終了。

これで結局 f(775,527)の呼び出しは31を返したことになる。





=== 平成23年春 問5 ===


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問5

空の2分探索木に,8,12,5,3,10, 7,6の順にデータを与えたときにできる2分探索木はどれか。




解説

2分探索木とは 左の子≦親≦右の子 の条件を満たすようにした2分木である。
そのため、与えられたデータを、ルートからすでにある各ノードと比較し、小さければ左、大きければ右に格納していく。

8,12,5,3,10, 7,6 の順にデータを格納するには次のようになる。

正解はエとなるので、エの図を見ながら確認

8 :まだデータが入っていないので、ルートになる。

12:まずルートと比較する。8より大きいので、右に進む。そこにはまだ子がないので、そこに登録。

5 :ルートより小さいので左に進む。そこにはまだ子がないので、そこに登録。

3 :ルートより小さいので左に進む。そこに、5が登録されているので、それと比較。5より小さいのでさらに左に進み、そこに登録。

10:ルートより大きいので右に進む。そこに、12が登録されているので、それと比較。12より小さいので左に進み、そこに登録。

7 :ルートより小さいので左に進む。そこに、5が登録されているので、それと比較。5より大きいので右に進み、そこに登録。

6 :ルートより小さいので左に進む。そこに、5が登録されているので、それと比較。5より大きいので右に進むがそこにまだ7があるのでそれと比較。7より小さいので、左に進みそこに登録。





2012年8月21日火曜日

=== 平成23年春 問4 ===


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問4

次の表は,文字列を検査するための状態遷移表である。検査では,初期状態を aとし,文字列の検査中に状態が eになれば不合格とする。
解答群で示される文字列のうち,不合格となるものはどれか。ここで,文字列は左端から検査し,解答群中の△は空白を表す。


ア +0010    イ -1    ウ 12.2    エ 9.△



解説

アについて考えると次のようになる。
最初の文字を検査する時の状態は(初期状態がaであるので)a。
現在の状態がaの時に、最初の文字が+(符号)であるので、状態はcとなる。
現在の状態がcの時に、次の文字が0(数字)であるので、状態はbとなる。
現在の状態がbの時に、次の文字が0(数字)であるので、状態はb。
また、現在の状態がbの時に、次の文字が1(数字)であるので、状態はb。
また、現在の状態がbの時に、次の文字が0(数字)であるので、状態はb。
結局最後まで文字を検査したがeの状態にならないため、不合格にはならない。

同様に、他の選択肢を調べてみると、次のようになるので、答えはウとなる。







2012年8月20日月曜日

=== 平成23年春 問3 ===


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問3

表は,文字A~Eを符号化したときのピット表記と,それぞれの文字の出現確率を表したものである。1文字当たりの平均ピット数は幾らになるか。


ア 1.6    イ 1.8    ウ 2.5    エ 2.8



解説

1ビットである確率が0.5、2ビットである確率が0.3、3ビットである確率が0.1、4ビットである確率が0.05+0.05=0.1、となっているので、
1×0.5+2×0.3+3×0.1+4×0.1=1.8
となり、平均1.8ビットとなる





2012年8月5日日曜日

=== 平成23年春 問2 ===


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問2

三つの実数X~Zとそれぞれの近似値が次の場合,相対誤差の小さい順に並べたものはどれか。


ア X,Y,Z    イ Y,Z,X    ウ Z,X,Y    エ Z,Y,X




解説

相対誤差は誤差が真の値に対してどのくらいの比率になっているかであるので |真の値-近似値|÷真の値 で計算すればよい

Xの誤差は1.02-1=0.02 これが真の値に対してどのくらいの割合になっているか計算してみると0.02÷1.02≒0.020
同様にYの相対誤差は(2-1.97)÷1.97=0.015
Zの相対誤差は(5.05-5)÷5.05=0.010

よって Z<Y<X





2012年8月2日木曜日