2012年6月19日火曜日

=== 平成24年春 問22 ===


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問22

ページ置換えアルゴリズムにおけるLRU方式の説明として,適切なものはどれか。

ア 最後に参照されたページを置き換える方式
イ 最後に参照されてからの経過時間が最も長いページを置き換える方式
ウ 最も参照回数の少ないページを置き換える方式
エ 最も古くから存在するページを置き換える方式



解説

LRU(Least Recently Used)とは「1番最近使われた」の逆なので、最も昔に使われたものを置き換える方式なので、正解はイとなる。

ア LIFO:Last In First Outの説明
イ 正解
ウ LFU:Least Frequently Usedの説明
エ FIFO:First In First Outの説明





2012年6月18日月曜日

=== 平成24年春 問21 ===


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問21

仮想記憶システムにおいて主記憶の容量が十分でない場合,プログラムの多重度を増加させるとシステムのオーバヘッドが増加し,アプリケーションのプロセッサ使用率が減少する状態を表すものはどれか。

ア スラッシング    イ フラグメンテーション
ウ ページング     エ ボトルネック



解説

仮想記憶システムでは、ハードディスクをメモリの代わりに使うことにより、物理的なメモリの不足を補う。
実際には、プログラムをページという単位に分割し、今、必要なものを物理メモリにおき、他のプログラムがメモリを必要とする場合には、不要になったページをハードディスクに置きかえる。

スラッシングとは、この仮想記憶システムにおいて、物理メモリが少なすぎる場合、仮想メモリと物理メモリの間で頻繁に置き換えがおこり、システム全体の処理能力が非常に低くなってしまう状態をいう。

ア 正解

イ データは1か所にまとまっている方がアクセス速度が速いが、連続した空き領域が取れないなどで、データが断片化してしまうことをフラグメンテーションという

ウ 仮想記憶システムにおいて、メモリをページという単位に分割し、それを単位として置き換えなどをするが、メモリ内のデータをページに分割することをページングという

エ 全体の性能向上を考えた時、ある一部の要因により、性能が上がらないことがあるが、そのような要因をボトルネックという






2012年6月12日火曜日

=== 平成24年春 問20 ===


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問20

次の条件で四つのジョブがCPU処理及び印制を行う場合に,最初のCPU処理を開始してから最後の印刷が終了するまでの時間は何分か。

〔条件〕
多重度1で実行される。
各ジョブのCPU処理時間は20分である。
各ジョブはCPU処理終了時に400Mバイトの印刷データをスプーリングする。
スプーリング終了後にOSの印刷機能が働き,プリンタで印刷される。
プリンタは1台であり,印刷速度は100Mバイト当たり10分である。
CPU処理と印刷機能は同時に動作可能で,互いに影響を及ぼさない。
スプーリングに要する時間など,条件に記述されていない時間は無視できる。

ア 120    イ 160    ウ 180    エ 240



解説

4つのジョブがCPUを20分づつ使うため、それに20分×4=80分必要。
さらに、プリントには100Mバイト当たり10分必要なため、400Mバイトのプリントに40分かかる。(1ジョブにつき)
また、プリントは終了時に行われるため、開始から1つのジョブのCPU処理が終わる20分後に開始できる。
1つのジョブのプリントには40分かかるから、その間に次のジョブのCPU処理が終わるため、すぐに、次のプリント処理が実行できる。結局40分×4ジョブ=160分 さらに、最初のCPU処理の時間20分が加わるため、180分かかってすべてが終了することになる。







2012年6月11日月曜日

=== 平成24年春 問19 ===


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問19

オンラインリアルタイム処理における一つのトランザクションについて,端末側で応答時間,回線伝送時間,端末処理時間が測定できるとき,サーバ処理時間を求める式として適切なものはどれか。ここで,他のオーバヘッドは無視するものとする。

ア サーバ処理時間=応答時間+回線伝送時間+端末処理時間
イ サーバ処理時間=応答時間+回線伝送時間-端末処理時間
ウ サーバ処理時間=応答時間-回線伝送時間+端末処理時間
エ サーバ処理時間=応答時間-回線伝送時間-端末処理時間



解説

応答時間とは、端末での処理時間、回線の伝送時間、サーバでの処理時間をすべて合計した時間のことである。
そのため、正解はエとなる。





2012年6月10日日曜日

=== 平成24年春 問18 ===


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問18

ベンチマークテストの説明として,適切なものはどれか。

ア 監視・計測用のプログラムによってシステムの稼働状態や資源の状況を測定し,システム構成や応答性能のデータを得る。

イ 使用目的に合わせて選定した標準的なプログラムを実行させ,その処理性能を測定する。

ウ 将来の予測を含めて評価する場合などにモデルを作成して模擬的に実験するプログラムでシステムの性能を評価する。

エ プログラムを実際には実行せずに,机上でシステムの処理を解析して,個々の命令の出現回数や実行回数の予測値から処理時間を推定し,性能を評価する。




解説

ベンチマークテストとは、試験用に選定されたテストプログラムを実行し、処理の完了までにかかる時間を測定し、処理性能を測定するもの




2012年6月7日木曜日

=== 平成24年春 問17 ===


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問17

図に示すシステム構成全体の稼働率を表す式はどれか。ここで,システムが正常に稼働するためには,磁気ディスクは2台とも正常でなければならず,それぞれのサイトで少なくとも1台の端末は正常でなければならない。



解説

磁気ディスク-磁気ディスク-CPU-サイトa-サイトbこれらがすべて稼働しなければならないので、すべてが直列につながれていると考える。
各サイトの稼働率は、端末のどちらか1方が動いていればよいため、1-(1-T)2
これらを全部掛け合わせればよいため、
D2C(1-(1-T)2)2





=== 平成24年春 問16 ===


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問16

フォールトトレラントシステムを実現する上で不可欠なものはどれか。

ア システム構成に冗長性をもたせ,部品が故障してもその影響を最小限に抑えることで,システム全体には影響を与えずに処理を続けられるようにする。

イ システムに障害が発生したときの原因究明や復旧のため,システム稼働中のデータベースの変更情報などの履歴を自動的に記録する。

ウ 障害が発生した場合,速やかに予備の環境に障害前の状態を復旧できるよう,定期的にデータをバックアップする。

エ 操作ミスが発生しにくい容易な操作にするか,操作ミスが発生しても致命的な誤りとならないように設計する。




解説

フォールトトレラントシステムとは一部が故障しても、正常に処理を続行するシステム。
システムにある程度の冗長性を持たせることにより、異常が発生しても、その影響を最小限に抑えようというもの。
たとえば、電源を多重化したり、ハードディスクを多重化したりすることで、フォールトトレラントなシステムを実現する。




=== 平成24年春 問15 ===


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問15

クラウドコンピューティングの説明として,最も適切なものはどれか。

ア あらゆる電化製品をインテリジェント化しネットワークに接続することによって,いつでもどこからでもそれらの機器の監視や操作ができるようになること

イ 数多くのPCの計算能力を集積することによって,スーパコンピュータと同程度の計算能力を発揮させること

ウ コンピュータの資源をネットワークを介して提供することによって,利用者がスケーラピリティやアベイラピリティの高いサービスを容易に受けられるようになること

エ 特定のサーバを介することなく,ネットワーク上のPC同士が対等の関係で相互に通信を行うこと




解説

クラウドコンピューティングとは、すべての機能を自分のコンピュータだけで実現するのではなく、インターネット上にある、機能を必要な時に、必要なだけ受けるサービスとして使うこと。

アプリケーションを自分のコンピュータにインストールせずに、インターネットを介してサービスとして提供されている機能を必要なだけ使うのがSaaS。
開発環境をサービスとして使うのが、PaaS。
ハードウェア資源をサービスとして使うのがIaaS。

ア ユビキタスコンピューティングの説明
イ グリッドコンピューティングの説明
ウ 正解
エ ピアツーピアの説明





2012年6月5日火曜日

=== 平成24年春 問14 ===


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問14

プラズマディスプレイの説明として,適切なものはどれか。

ア ガス放電によって発生する光を利用して映像を表示する。
イ 自身では発光しないので,バックライトを使って映像を表示する。
ウ 電極の間に有機化合物を挟んだ構造で,これに電気を通すと発光することを利用して,映像を表示する。
エ 電子銃から電子ビームを発射し,管面の蛍光体に当てて発光させ,文字や映像を表示する。



解説

ア 正解
イ 液晶ディスプレイの説明
ウ 有機ELディスプレイの説明
エ ブラウン管ディスプレイの説明





2012年6月3日日曜日

=== 平成24年春 問13 ===


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問13

キャッシュメモリに関する記述のうち,適切なものはどれか。

ア キャッシュメモリの転送ブロックの大きさを仮想記憶のページの大きさと同じにすると,プログラムの実行効率が向上する。

イ キャッシュメモリは高速アクセスが可能なので,汎用レジスタと同じ働きをする。

ウ 主記憶のアクセス時間とプロセッサの命令実行時間の差が大きいマシンでは, 多段のキャッシュ構成にすることで実効アクセス時間が短縮できる。

エ ミスヒットが発生するとキャッシュ全体は一括消去され,主記憶から最新のデータの転送処理が実行される。




解説

CPUの動作時間に比べ、主記憶へのアクセスに時間がかかるために使われる仕組みがキャッシュメモリである。

キャッシュメモリとは、主記憶より高速ではあるが、容量の少ない記憶装置で、使用頻度の高いデータをキャッシュメモリに置くことにより、主記憶へのアクセスを減らし、処理の高速化をはかる。

最近のコンピュータでは、キャッシュメモリを多段階に準備し、CPUが最初に読みに行くのが、最も高速で最も容量の小さい1次キャッシュ、そこにデータがなかったら、次に、もう少し低速でもう少し容量の大きい2次キャッシュを読みに行き、そこにもなければ、それ以上キャッシュが無い場合には、最後に主記憶を読みに行くということをする。これが多段のキャッシュ構成である。

また、キャッシュメモリが有効に働くためには、使用頻度の高いデータがなるべく、キャッシュメモリに入っている必要がある。
そこで、必要になったメモリのデータは、それひとつだけではなく、ある程度の長さのまとまり(ブロック)でキャッシュメモリに入れる。
他のデータが必要なら、また、それも、ブロックでキャッシュメモリに入れる。

ア ブロックの大きさが大きすぎれば、1か所のまとまりのデータしかはいらないため、ミスヒットが多くなる可能性があり、効率は低下する。
イ 汎用レジスタはキャッシュメモリより、さらに高速
ウ 正解
エ ミスヒットが発生すると、使われる可能性の低いブロックを最新のデータと入れ替える。





2012年6月2日土曜日

=== 平成24年春 問12 ===


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問12

DRAMのリフレッシュ動作の説明として,適切なものはどれか。

ア 一定時間ごとに内容を外部記憶装置に書き込む。
イ システムの電源投入時に,全領域をOで初期化する。
ウ データを保持するために,一定時間ごとにアクセスする。
エ 内容を更新するときに,データを一旦消去する。



解説

DRAMはコンデンサにより、電荷を蓄えるが、時間がたつと、コンデンサの電荷が放電され消えてしまうため、一定時間ごとに、記憶保持のため、再書き込み(リフレッシュ)を行う。
そのため、正解はウである。





2012年6月1日金曜日

=== 平成24年春 問11 ===


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問11

外部割込みに分類されるものはどれか。

ア インターバルタイマによって,指定時間経過時に生じる割込み
イ 演算結果のオーバフローやゼロによる除算で生じる割込み
ウ 仮想記憶管理において,存在しないページへのアクセスによって生じる割込み
エ ソフトウェア割込み命令の実行によって生じる割込み



解説

■内部割込み
実行中のプログラムが原因で起こる割り込み。
・演算結果のオーバーフローやアンダーフロー、
・権限のない領域へのアクセス、
・OSが提供する機能などを呼び出すとき(入出力を開始するなど)
などの割込み

■外部部割込み
ハードウェアが原因で起こる割り込み。
・タイマ割込み、
・入出力処理が終了したときの割込み、
・機械の誤動作などによる割り込み
などの割込み


アは、タイマによる割り込みであり、外部割込み

それ以外はすべて、内部割込みとなる。